「自分の夢と社会をつなげるイノベーションの授業」

先週、4月16日(月)、慶應義塾大学 現代ビジネス論「Make Great Ideas」の第2回を実施しました。テーマは前野教授による「幸福学とイノベーション」。

前野教授による「幸福度が高い人は創造性が3倍高い 」というアメリカの研究成果の話から講義がはじまり、「長続きしない幸せと長続きする幸せの話」のほか、1500人の日本人を調査した結果わかった「幸福の4因子」の話がなされ、その後、「ハッピーワークショップ」と続きました。

ハッピーワークショップでは、幸福の4因子を使い、「あなたが、人生の中で本当にやりたいことはなんですか?」という問いに答えてもらいました。最初は気恥ずかしい雰囲気ではじまりつつ、徐々に学生たちは、お互いに「夢」を言葉にしていきました。

なぜイノベーションに幸福学や「夢」の話が必要なのでしょうか。
それは、イノベーションを実現するための「強い動機」をデザインするためです。

僕は、100個を超える新規プロジェクトの創出を支援してきましたが、その中でも「成功するもの」「形になるもの」もあれば、「一回で終わるもの」「形にならないもの」「途中で消えてしまうもの」などもありました。

その経験から学んだことは、

・強い動機、中でも「夢」がイノベーションを起こす源泉になりえること
・アイデアを実現して周囲に影響を与えられるかは、アイデアの段階で決まっていること
そして何より、
・強いアイデアのつくり方は学ぶことができるということ

です。

現代ビジネス論「Make Great Ideas」の第3回以降、僕も担当していきます。

そこで学生に伝えたいことは2つ。1つは、社会に影響を与えるイノベーションの実現に向けて、まずは、「自分の夢を知ること」、夢をベースにしつつ「動機を作ること」、そして、「動機を強いアイデアと繋げること」。

そしてもう1つ。強いアイデアのつくり方は後天的に学ぶことができるということ。つまり、誰しもが、クリエイティブになれるのです。

この考えを、授業で展開していきたいと思います。